NAGOYO School Innovation

名古屋市立八幡中学校

活動の記録

働き方改革

2022.12.14

 教職員の働き方改革は、全国の各学校においてそれぞれの実情に合わせて取組が進められています。その方法は、事務作業や会議等の業務改善が一般的となっていますが、八幡中学校はそれだけでなく、生徒の自主性や主体性を高めることを通じて働き方改革を進めています。

 その取組の一つに、今年度から、第2学年で導入したチーム担任制があります。これは学級担任を固定せず、2年生に所属する5人の先生で3クラスを受け持つという方法です。一週間交代で3人の先生がそれぞれ1つのクラスを担任し、その週の担任ではない2人の先生は、サポートに回ります。生徒からは「色々な先生と話す機会が増えた」「一週間ごとに気分が変わって良い」と好意的に受け止める声が聞かれるそうです。

担任のローテーション表

↑担任のローテーション表

 このチーム担任制を導入するきっかけは、校長先生からの「チーム担任制をやってみないか?」という先生方への問いかけだったそうです。かつてはどの学校でも「学級王国」と言われるような担任のカラーを前面に押し出した学級経営が当たり前のように行われていました。校長先生も当時はそのような学級経営をしながらも、苦しい気持ちを抱えている生徒がいるのではないかという疑問を持ち続けていたそうです。チーム担任制の導入事例を調べてみるといくつか前例があることも分かり、1人で担任する重圧から先生を開放することは働き方改革の第一歩になるのではないかという校長先生の想いは、一気に実現につながりました。

2年生を担当する先生方の情報交換の様子

↑2年生を担当する先生方の情報交換の様子

 「チーム担任制は本当に持続可能なの?」「きめ細かな対応はできるのか?」
 そうした不安の声は先生方からも保護者の方からも上がりました。かつて自分達が経験してきた教育のスタイルから大きく変わることに大人の方が構えていたのかもしれません。しかし、その不安は生徒の生き生きとした姿が表れるようになるにつれ徐々に払拭されたそうです。そして、今では学年全体で不登校の生徒が一人もいない状態にまでなったとのことです。