続・先生インタビュー「YAP(山吹アドベンチャープログラム)の取組」
先生インタビュー「YAP(山吹アドベンチャープログラム)の取組」
山吹小学校では、仲間づくりや価値観の共有を目的とする遊び(アクティビティ)を行うYAP(山吹アドベンチャープログラム)に取り組んでいます。YAPは、YST(山吹セレクトタイム)を進めるためにも大切な取組と位置付けられています。引き続き、新しい学校づくり推進室の岩本指導主事がA先生(1年生担任)とB先生(4年生担任)に、それぞれの取組状況についてインタビューを行いましたので紹介します。
●YAPはどのように取り組んでいますか?
A先生
学活や体育の時間の始まる前に行っています。子どもたちの関係性づくりが大事だと思い、4月は2日に1回、多い時には毎日1回やりました。「このクラスは安心できる」「失敗は怖くないな」ということを思える関係づくりのためにYAPに取り組みました。YAPの取組で大事だと思うことは振り返りです。楽しい活動の中で、感じたことを子どもたちが話し合います。「どんなクラスにしたい?」と振り返りの視点を与え、アクティビティを振り返り、子どもたちと一緒に「こんなよさが分かったね」「次はこれができるようになるといいね」といった気付きを共有できるようにしています。
B先生
今日も久しぶりにYAPをやったのですが、子どもたちは今日のYAPをとても楽しみにしていて、「一つのことを集中して早く終わらせてYAPの時間を生み出そう」という姿がこれまでにも見られました。振り返りでは、クラスみんなで遊べるよさや相手を思いやる気持ちの大切さについて話す子どもがいて、そのような気持ちをYAPで共有できることがよさだと子どもたちも思っているのだなと感じています。
●YAPでの具体的なエピソードを教えてください
A先生
音楽の授業で隣の子と手をつないで躍る際に、「恥ずかしい」「男女一緒はいやだ」というような姿が見られた時があって、「催眠術師」のYAPをやりました。このゲームの中だと、男女関係なく夢中になって手をつなぐことができ、「この雰囲気だと嬉しい」と子どもが話してくれました。YAPの中から「これはできるかも」「挑戦してみよう」というきっかけをつかんでくれたのだと思います。このように、友達のことを思いやりながら行動できるような雰囲気づくりをこれからも意識したいと思っています。
B先生
11月に行った「パイプライン」が印象に残っています。どのグループもうまくいかなかったのですが、「また今度やって成功させたい!」といった声が予想以上にあがりました。普段は思い通りにいかないとイライラしてしまう子どもも「これを成功させるために頑張る!」と、友達と最後まで協力する姿が見られました。子どもたちが諦めて終わるのではなく、またチャレンジしたいと意気込む姿が見られたので、学年末に再チャレンジする予定です。
●YAPのこれまでの取り組みを振り返って
A先生
仲間づくりの中で生まれる壁をアクティビティの中で自然に乗り越えようとしている姿が見られるのがYAPの良さだと感じています。正直なところ、意図的に仕掛けた取組が空振りしたこともたくさんありますが、失敗はあってもいいと考え、うまくできなかった時のフォローをしています。まだ、アクティビティの後の振り返り方が不十分なので、他の先生方の自然な雰囲気で子どもの声を引き出すスキルを学んで高めていきたいです。
B先生
私も振り返りの時間が大事だと思っています。子どもの発言に対する上手な返し方や、話のつなげ方など、子どもの話を自然に広げられるように心掛けています。子どもたちは、毎回、「またやりたい」という気持ちを持ち、クラスのまとまりにつながっていると感じています。これからも日常的に取り組んでいくことが子どもたちの関係づくりにとっては大切だと思いますし、特に4月の学級づくりの時期には大切だと思うので、また来年度もこだわって取組たいと考えています。
YAPの様子
YAPの様子