NAGOYO School Innovation

名古屋市立稲永小学校・名古屋市立野跡小学校

活動の記録

オンライン語学支援の様子(その2)

2022.12.20

 野跡小学校には、母語が日本語ではない児童も多く在籍しています。2022年11月より、児童の日本語のレベルに合わせたオンライン語学支援を開始しました。今回はその取組の感想を紹介します。

■先生の視点
 始める前は、日本語指導をオンラインでできるのか、特に日本語がわからない児童に対して手を差し伸べることができるのか、不安に感じていたとのことでした。母語が日本語ではない高校生や成人の方がオンラインで日本語を学ぶ場合、学習意欲があるため成功する可能性が高いと考える一方、児童の場合、ICTリテラシーも十分ではないことに不安がありました。
 しかし、オンライン語学支援では、「NPO法人 青少年自立援助センター YSC Global School」の先生と児童が、会話を楽しんでいる姿がありました。児童も、当初の不安をふきとばすように積極的に取り組み、確実に効果はでていると感じているそうです。
 YSCの先生は語学支援の知識が豊富であり、教え込むのではなく会話中心に授業を組み立てておられました。野跡小学校の先生方も、授業構成がとても勉強になったとのことです。
 1・2年生は引き続き対面での語学支援を継続しており、オンライン語学支援のやり方を対面支援にもフィードバックしていきたいと考えています。

■児童の変化
 野跡小学校は1学年が1クラスしかなく、児童の数は多くありません。母語が日本語でない児童が増え、その国籍も多様化が進んでおり、特定の言語に特化した支援は難しいとのことです。しかし、児童の日本語のレベルに合わせたオンラインの語学支援が始まったことで、自信がつき、表情が豊かになってきました。クラスに戻って話すことも増える等、よい影響が出ています。

オンライン語学支援の様子

↑オンライン語学支援の様子

 また、オンライン語学支援は、稲永小学校と合同で行われており、児童も他の学校の仲間と一緒にできることが楽しいそうです。

 名古屋市には、様々な国や地域から来た人々がいらっしゃいます。オンライン語学支援は、名古屋市に集う児童が自分らしい生活を送るための一助になっていると感じました。